クソゲーその1


■カラテカ(ソフトプロ/85年/アクション/ファミコン)

元々は米ブローダーバンド社が作ったパソコンゲームなのだが、ファミコンに移植されて広く知られるようになってからクソゲー度がますますパワーアップした。
悪魔将軍にさらわれたマリコ姫(すげーネーミング…)を救うため、空手家の男が単身で戦う横スクロールアクション。
なんだかやたら無機質な音楽と殺風景な画像がすごい。これからしてクソゲーの王道を行っている。
ゲームの始まりは空手家らしく「礼」から始まる。って、敵も礼してるじゃん!!相手は悪の組織なんだから、お互いに礼はいらねーだろ!!
ゲームが少し進むと道場らしき場面で柵ギロチンが登場するのだが、これがなかなか難しく、通り抜けられなくてTHE ENDとなるプレイヤーが続出。
ある意味、この柵ギロチンが最強の敵であり、これをボスにした方が良くないか!?


■たけしの挑戦状(タイトー/86年/アクション?/ファミコン)

テレビゲーム史上最狂のクソゲーと評される不朽の名作。
うだつの上がらないサラリーマンが財宝を探しに行くという内容なのだが、プレイしているとそのシナリオはどうでも良いとさえ思えてくる。
一般的に難易度が高いとされているが、中には知らなければ絶対にわからないものもあり、「何も操作をしないで1時間放置する」とかいったカラクリは、もはや難易度云々のレベルではない。
序盤でファミコンの2Pコントローラに付いているマイクでカラオケをする場面があるのだが、これを知らない人がそこでハマってバグと勘違いしたり、(当時の2Pコントローラーのマイクは性能が極めて悪く)マイクが壊れていて使えないで、初っ端からこのゲームを放棄する人も少なくなかった。しかも、やっとの思いでクリアしてもエンディングはたけしの「えらいっ」の一言で片付けられてしまう。
ちなみにビートたけし自らがこのゲームを監修しておきながら、その発売前日にフライデー襲撃事件を引き起こすという実にマッドな事態も発生している。


■キャプテン翼(テクモ/88年/シミュレーション/ファミコン)

映画・少林サッカーが出来る遙か昔から、それをゲームで作り上げてしまった作品がこれだ。
元々この原作漫画って、小学生がキーパーを吹き飛ばしたりネットを突き破ったりするような殺人シュートを放ったり、中国雑伎団でも出来ないようなアクロバット戦法でサッカーしたりするぶっ飛んだ内容だけに、それに輪をかけてゲームはもっとぶっ飛んでいるのだ。
育てたチームや選手が強くなりすぎると、自陣のペナルティエリア付近から放ったシュートでさえ簡単に入ってしまうという、まさに少林サッカー顔負けの事態が発生する。そのためゲームも中盤を越えると、誰もがこの卑怯な戦法を使って簡単に敵チームに勝利していたのだ。ただ、この怪物戦法も限度があり、それを行うためのスタミナは「ガッツ」というバロメーターに置き換えられ、これが少なくなってから必殺技を使うと「くっ、ガッツが足りない!」とかほざいてシュートもろくに打てなくなるのが困る。
色々と無茶な内容が話題を呼んだゲームだけど、サッカーゲームでありながら画面操作はシミュレーション形式で行う点や、アドベンチャー要素も取り入れるという、これまで抱いていたサッカーゲームのイメージを払拭した名作でもあり、それが逆に人気を博して現在でも数々の続編が作られている。


■スペランカー(アイレム/85年/アクション/ファミコン)

クソゲー界に燦然と輝く不朽の名作。元々は米ブローダーバンド社が作ったアーケードゲーム。この会社は翌年にカラテカも作っており、同社がいかにクソゲーを連発しているかが明白である。これをアイレムがファミコンへ移植した。
見た通りの探検アクションだが、主人公がやたら弱い。自分の身長以下の段差から落ちただけで死亡してしまうという超虚弱体質振り。こんな弱いんじゃ普通は冒険どころか外も歩けんぞ!冒険家なんぞやっていないでもっと身体を鍛えるのが先じゃないのか!?つーか病院行け!!!!

ちなみに初めてプレイする人は、最初のエレベーターから地面に飛び移る時点で必ず死亡する。さらにそれをクリアしても、次のエレベーターでも死亡するなど、要所要所で一度は必ず死亡してみないと気が済まないゲームである。


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